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昨日の塩釜レポート、続きです。今回新たにMSC認証を取得した明豊漁業(株)さんの、カツオ漁船・豊国丸に特別に乗船させていただいたのです(停泊中)。漁船には、女性は乗ることができません(理由は昨日のブログ、ご覧ください)。これは本当に特別の貴重な機会・・・たっぷりレポートします!
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まず船員室、クルーの皆さんのお部屋のあるフロアから。船といっても建物のよう。こんな廊下もあるんですねー。ガイドしてくださる豊国丸の船主・橋ヶ谷さん(奥)の説明を聞きいる、カメラマン・青木さん(手前)。青木さんはMSC日本事務所の公式発表資料撮影のため、同乗してます!
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豊国丸は乗員30人、約半分がインドネシアやキリバス共和国など外国からの船員さんだそうで、部屋もこんな国別になっていました。船内の雰囲気もグローバルです。
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2段ベッドで定員4人。
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部屋の中までがっつり撮影する青木さん(笑)
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そして橋ヶ谷さんのご案内で、この上のフロアにある漁労長(=船の中で一番偉い方、「船頭」とも呼ぶ)のお部屋も見させていただきました。
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まず航海室を拝見しました。昔ながらの紙の航海図、海上地図に、モニターもあります。
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航海室のすぐ隣にある漁労長の寝室。普通の船員の部屋と違い個室ですが、ベッドの横にはモニターがつけられ、昼夜問わず海の状態と魚の群れをチェックしているとのこと。気が張るお仕事ですよね・・・(>_<)
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フロアを移動して、普段の生活のエリアへ。こちらは厨房。
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料理を作るのは船員さんと一緒に乗船する、専門の調理師さん。全航海約50日分の食材を積んで出発し、最初の2週間くらいは生の魚など鮮度の落ちやすい素材から使い、航海が進んでくるとじゃがいもや根菜類のような長期保存に耐えられる素材でうまくやりくりするとのこと。航海中に釣った魚が登場するときもあり。
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「そんなに長くて、脚気になる人とか出ないんですか?」とおバカな質問を思わず聞いちゃったのですが(16世紀か?)、橋ヶ谷さんに「ないない!冷蔵庫もあるし!(笑)」と笑われてしまいました(^^;
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とても貴重な船内のお風呂場も見ました。お風呂、トイレの水は基本的に海水。お風呂は海水をボイラーの熱で温めて使い、最後だけ真水のシャワーですすぐそうです。
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いったん航海に出たら、50日は陸には一度も停まりません。唯一寄港するのは病人が出るなど、緊急時のみだそう。
船内にはwifiが飛んでいて航海中のスマホも自在の2016年。航海生活もインド航路発見の大航海時代より、天文学的に快適になっているとは思いますが・・・やっぱり大変なお仕事だなと、つくづく思いました。
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今度は階下の機関室へ。エンジンルームです。
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すっごい階段が急です!
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重油のにおいとエンジンの音がすごい!耳元で話してもらってもほとんど聞き取れません!笑
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奥は魚を冷やす魚槽。ここがあるから、魚を獲った直後の新鮮な状態のまま凍結して、陸に持ってこられるわけです。
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機関室の横にある監視室。計器類のデータを記録し、異常などがないか常に監視。
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「どの船にもある部屋ですよ」と橋ヶ谷さん。
ここには機関士の方が24時間必ず常駐しているそうで、本当にお疲れさまです!
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いったん階段を上がり、外に出て、今度は船の最上階へ。
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操舵室を見せていただきました。
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ここは漁船の司令塔。漁労長さんが座り、広い海の中の、魚の群れを探します。望遠鏡で2キロ先まで見えるそう。大群を素早く見つけ、一本釣りのタイミングを狙います。
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と、ここで豊国丸の漁労長の片山歩さん(左)と船長の上村晋平さん(右)が登場!海の男ポーズで決めてもらったところを青木さんがパシパシ撮影。
(役職としては漁労長さんの方が船長さんより上です)
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撮影のため、漁労長・片山さんに仮ポーズで操舵室に座ったもらったところを、
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青木さん横からすかさず撮影。カメラを向けながら「お、いーね、その表情いーよいーよ〜」とめっちゃ声がけ。笑(グラビアアイドル・・・?)
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船長の上村さんは24歳で若い!高校生のときに、授業の実習でMSCについて知り、すでに興味を持たれていたそうで…そして今回船長を務める第8豊国丸がMSC取得して・・・偶然のご縁ですが、嬉しいですね。牧野さんも笑顔!
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さてこの日、たまたま宮城県水産高校の3年生の生徒さんたちが松永さんの明豊漁業に見学に来られていました。10月ですもんね、進路を考える時期だ…。
「水産にはいろいろな仕事があります。うちの一本釣り業界は、ちょっとだけど最近明るくなってきたところ。人生に『絶対これが正しい』という道はないけれど、よかったら選択肢の1つとして考えて、挑戦してもらったら嬉しいな」と松永さん。いやー、響きます。いい言葉だなあ。
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牧野さんも、生徒さんたちにMSCや海のエコラベルについて説明。さらに松永社長がMSCという水産の国際認証を業界に先駆けて取得し、しかも東北初だということも話します。日本の水産業界で活躍してくれる未来の卵たち、お待ちしています\(^o^)/
貴重な船の取材は以上です、が、塩釜取材、まーだまだ続きます!また明日も当ブログでお待ちしています!

塩釜シリーズのレポート一覧はこちらをご覧ください↓↓
「祝!日本の漁業がMSC認証を取得!明豊漁業さん(株)@宮城を訪問してきました」
「塩釜レポートその2、MSC認証取得の第8豊国丸の船内ツアー!(今回だけ特別公開)」
「塩釜レポートその3(おまけ)『第8豊国丸のカツオ一本釣り』がよくわかるビデオ」
「塩釜レポートその4、一本釣り後のカツオがおいしい『カツオのたたき』になるまでのドキュメント。(株)明豊のカツオ加工工場編_前編」
「塩釜レポートその5、一本釣り後のカツオがおいしい『カツオのたたき』になるまでのドキュメント。(株)明豊のカツオ加工工場編_後編」

本家(?)のMSC日本事務所ブログでも(当ブログはMSCの分家ブログです)この塩釜ロケ裏話、更新中です。合わせて読めば2倍楽しい\(^o^)/

「MSCアンバサダー浅野さんの明豊漁業レポートこぼれ話:その2」
「MSCアンバサダー浅野さんの明豊漁業レポートこぼれ話:その1」